Numakuma
先週火曜日、叔父の葬儀で広島の福山へ日帰りした。
早起きして東京駅始発の「のぞみ1号」で9時半に福山に着いて、葬儀までの3時間を散歩に充てる。
福山駅前はバスターミナルをほじくりかえして工事中。急いでその千年橋行きのバスを探し、仮設のターミナルを一周したところで目的のバスを待っている列を見つけた。
草戸川に架かる橋から、明王院が見える。子供の頃、叔父と一緒に河原で花火を眺めたのを思い出す。バスは瀬戸川に沿って旧道を行き、川を渡ってスイミングスクールから細い道を走り出した。途中、坂を上がって丘の上の団地に寄り、老人ホームの先の回転場でUターンして来た道を下りてくる。本当にこれが大型バスの走る道だろうかと思うほど貧弱な林の中の道を抜けて行く。採石場が近いらしく、やたらとダンプとすれ違う。斜面を利用したセメント工場の上はゴルフの打ちっぱなしで(このパターンはここだけじゃないと思う)、打球の落ちる先は瀬戸池というダム湖。
里山を縫ってバスは走り、熊野から峠を越えて沼隈側が山南。思わず「ロカ」とフリガナを振ってしまいそうになる。松永からの道と合流すると道は格段によくなり、町らしくなり、元の沼隈町役場、いまの福山市支所に到着。30分後に乗り継ぐべき鞆行きはここから出るのだけれど、路線は並行しているので、このバスの終点、千年橋までそのまま乗って行く。
巨大なスーパーやホームセンターがあり、あまり散歩に適した場所ではなさそうだと思いながら、内海大橋への道を見送る。バス路線は橋の先の田島、横島まで続いているので、いつか機会があれば行ってみたい。
千年橋バス停は、その先の小川に架かる橋の手前だった。たいした橋ではないのだが、あとで地図を見てみれば、ここがかつての海岸線で、小川は埋め立ての名残で残されたものではないかと想像する。
折り返し場へ向かうバスを見送って、歩き始める。ここまで来て快晴。喪服で歩くような場所ではない。
海は見えないが、海岸には造船所や工場があって、潮の匂いがする。横引、小桜とバス停を過ぎたところで、小さな造船工場の脇から海岸線に出た。
桜バス停の前でまだ時間があるので、堤防に腰掛けて内海大橋を眺める。内海で波がおだやかなせいもあるが、水が本当に澄んで、消波ブロックの底に泳ぐ小魚まで見えて驚いた。
道路が海岸から離れる白浜バス停で乗り継ぎのバスを待った。近くの民家には「ホワイトビーチ共和国大使館」の看板。「沼隈支所-鞆車庫」の紙製の行き先をフロントガラスに貼り付けて5分遅れで走って来たのはマイクロバス。サングラスかけた運転手に手を上げて乗り込んだものの、平日の日中では乗客は私ひとりだった。
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