China Jails Tibetan Filmmaker
Articles from Radio Free Asia
不当な拘束に続き、不公平な判決が危惧されていたトンドゥップ・ワンチェンに、6年の実刑判決が出たという。RFAがチベット人の電話リポートを元に、きょう伝えている。
青海省の司法当局は、ドキュメンタリー映画撮影のためにチベットに戻ったチベット人映画制作者に6年の実刑判決を出したという。チベットの情報筋が伝えた。
西寧人民法院は "Leaving Fear Behind* の制作者、トンドゥップ・ワンチェンに、非公開裁判により「祖国分裂煽動」の罪で判決を言い渡したという。
「"Leaving Fear Behind* の制作者、トンドゥップ・ワンチェンに有期徒刑6年が言い渡された」とアムド出身のチベット人、チャドゥプはインタビューに答えている。「それについて照会した結果、青海省の西寧人民法院が12月28日、秘密裏に決定していたことが確認されました」。
トンドゥップ・ワンチェンの親族には、審理や判決に関する情報が何も伝わらなかったと彼は付け加えた。
「彼らは判決について知らされていませんでした。彼が潔白であり、どんな犯罪にも関与していないと家族は主張しています。彼らは上級審に控訴するつもりのようです」。
スイス在住の親類、ジャムヤン・ツゥルティムは、トンドゥップ・ワンチェンへの判決はチベット人が中国でどのように表現の自由を奪われているのか明確に示していると言う。
「彼の親類は、弁護士を手配しましたが、その弁護士は彼の代理人となることができませんでした。彼はまた肝臓疾患に苦しんでいるのに、まったく手当が受けられていません」。
またジャムヤン・ツゥルティムによれば、トンドゥップ・ワンチェンの親類は彼の拘束状況や健康状態、判決について何もわからないという。
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In Rebuke of China, Focus Falls on Cybersecurity
12日、Googleは12月中旬に中国から「Googleの事業施設に対する高度に洗練されたアタックが中国から行われている」と発表した。Googleによれば、アタックはGoogleだけでなく様々な企業が受けているが、Googleに対しては人権活動家のGmailアカウントを奪取しようとした形跡があり、実際に2つのアカウントに不正アクセスがあったという。この調査の過程で欧米在住の人権活動家のユーザーアカウントに、第三者が繰り返しアクセスしていることが判明した。
Googleは「セキュリティと人権擁護に配慮した異例の措置」としてこの事実を公開するとともに、2006年1月のGoogle.cn開始時の事業方針を見直し、当局による検索結果の表示制限を撤廃することにした、という。「これにより、中国での事業を停止させられる可能性も踏まえての決定」であるという。
14日のニューヨークタイムズによれば、スタンフォード大学の学生でチベット人のテンジン・セルドンのGmailアカウントが1月初めに被害にあったという。
大学当局の連絡で知ったテンジンはGoogleに問い合わせ、Googleは彼女のアカウントに中国からアタックがあり、それによって彼女のノートPC内のファイルが盗み見られている可能性があることを伝えたという。その後の調査でノートPCからウイルスやスパイウェアなどは見つからなかったが、彼女はすぐにパスワードを変えるとともに、その後は文章を慎重にするようにしたという。
Googleは他に誰が被害に遭ったか、明らかにしていないが、中国民主活動家やチベット活動家にフィッシングやスパイウェアの被害に遭う可能性があったとしている。記事によれば、アドビシステムズやYahoo!など少なくとも34社がGoogleのようなアタックを受けていたという。
Googleの発表は、昨年3月にカナダのトロント大学グループが公表した "Ghostnet" という中国による世界的なスパイ網の存在を裏付けている。グループによれば、このネットワークは数百の政府組織が持つ数千のホストに関するメールを標的にし、ひと度それらのホストに入り込むと、その中のファイルをすべて中国国内へ転送しているという。グループはそれが中国政府によるものと断定するには至らなかったが、ここ数年、中国の「愛国的ハッカー」による攻撃が何度も判明していることから、米国のセキュリティ研究者はそれらが人民解放軍の非正規兵によるものだと主張している。
グループに関連する研究者によれば、Googleなどへのアタックに使われたのは、アドビのAcrobat Reader形式のファイルに偽装したウイルスだという。この戦術は、ダライ・ラマのPCへの攻撃にも使われた。
2006年のGoogle.cnサービス開始時に "NoLuv4Google" キャンペーンを展開したStudents for a Free Tibetは同日に声明を出し、中国における検索結果の制限撤廃というGoogleの決定を歓迎するとともに、Gmailアカウントに被害のあったひとり、テンジン・セルドンがSFTの地域コーディネーターとして活動していたことを明らかにした。
「私のアカウントが被害にあったのはチベットの活動をしていたからでしょう。チベットサポート運動は、中国の人権抑圧を非難し、チベットでの抑圧的な植民地支配政策を明らかにすることに成功しています。中国からのメールウイルスなどのアタックの標的になったのはこのためですが、この攻撃はチベットの人権と自由のための私たちの活動が効果的であるということを示すものに他なりません」。
中国での人権を支持するGoogleのユーザがサイバーアタックの標的になるのは予想できたことだと、SFTの技術アドバイザー、ネイザン・ドルジェは言う。「チベット活動家は、こうした攻撃に最近慣れてきました。2008年3月のチベットでの蜂起の時も、私たちは、情報収集と活動の妨害を狙ったサイバーアタックを経験しました」。
日本のチベット支援関係者にも、UNHCRなど公的機関や日本の報道機関を装った意図的なウイルスメールが外国から送りつけられているという。
ネットは互いにとって有効な武器。Googleの検索結果が中国国内の人々の意識に風穴を空けることを期待したい。
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World Misled over Himalayan Glacier Meltdown
17日の英国The Sunday Timesは、ヒマラヤの氷河縮退についてのIPCCリポートが「騙された」ものであった、と伝えている。
2007年に出されたIPCCの第4次レポートには、「ヒマラヤの氷河は世界の他の地域よりも縮退が速く進行しており、このままのペースでは2035年に消失する可能性が高い(WWF 2005)」と書かれているが、この引用元となったWWFのレポートは、さらに科学雑誌 New Scientist が1999年に掲載したインタビュー記事を元にしているという。
New Scientist によれば、同誌は当時、ヒマラヤ氷河に関する国際雪氷研究ワーキンググループの座長でジャワハルラール・ネルー大学のSyed Hasnain氏からメールで「4年間の研究によれば、このままのペースで縮退が進めば、ヒマラヤ中央部および東部の氷河は2035年に消失する可能性がある」「氷河湖の決壊が、インドとパキスタン、ブータン、チベット、中国に深刻な問題をもたらす」との回答を得たが、現在はこれらのコメントが「憶測」だったと認めているという。
当時New ScientistでSyed Hasnain氏に取材したFred Pearceによれば、「2035年にどの氷河が解けてしまうのかまではメモに残っていない。ただ、彼の発言がヒマラヤの氷河全体のことではなく、一部のことを言っていたことは確かだ」という。
そもそも雪氷学者のあいだではIPCCレポートのこの表現に懐疑的な見方が多かったが、カナダ・トロント大学の地理学者、Graham CogleyがNew Scientistと取材したFred Pearceにコンタクトを取り、Syed Hasnain氏に再確認したことで記事の誤りが発覚した。
WWFは18日にTimesの記事に関する声明を発表した(が、現在は掲載されていない)。
「2005年にレポートを発行した時点では、私たちはこの情報源が信頼でき、正確なものだと信じていました。2005年発行のレポートが様々なところで引用された結果、起きた混乱について、私たちは悔いています。WWFが提供する情報が正確なものになるよう徹底的に検証することを今後は強く心がけるようにします」。
WWFはNew Scientistの記事を他の論文などでダブルチェックしなかったのが原因だった、と認める一方、この誤りがヒマラヤの気候変動に関するWWFの従来からの主張に影響するものではないと発表している。
まさかWWFが6年後に自分の記事を引用し、さらにIPCCレポートにも採用されるとは思わず、結果として巻き込まれた形のFred Pearceは、NGOに過ぎないWWFの主張を鵜呑みにしたIPCCの「怠慢」を批判し、IPCCは対策を取るべきだと主張している。
ヒマラヤの氷河が縮退していることは確かだが、日本の雪氷学者によればこれは必ずしも地球温暖化の影響だけではないといわれる。
「ヒマラヤには北極、南極に次ぐ大量の淡水が氷河として蓄えられている」「その氷河が急速に溶けている」「上流では生活用水が不足し、下流域では水害が多発している」‥‥。一見してわかりやすい三題噺には、落とし穴がある。それぞれきちんと検証してみないことには、これらが関連しているとは決して断言できないのに、COP15のような政治的な場でこのようなイメージが利用され、それによってこれらの地域に住んでいる人々に見当違いな影響が生じるのがいちばん恐ろしい。
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What Time Do You Dance ?
鼻唄を歌いながら、思わず踊っていることはありませんか? つけっぱなしのテレビから、聞き覚えのある古いソウルミュージックがCMのBGMとして流れてきて、その続きをふんふん言いながら、誰もいないリビングでステップを踏んでいる、みたいな。
珍しいキノコ舞踊団の新作『私が踊るとき』は今夜が初日。いったいどんなタイトルなんだ?と訝しみながら足を運ぶと、まあそんなわけで、思わず客席で踊り出したくなるような舞台だった。踊らなかったけど。
75分間、とにかく次から次へと意表を突く演出はさすがキノコ。いたるところで拍手が沸き、思わず「成駒屋!」とかけ声を入れたくなった。入れなかったけど。
最後は喝采。拍手鳴り止まず。
昨年の "The Rainy Table" に続く三軒茶屋での舞台。今回は大きめの世田谷パブリックシアターでの公演なので、当日でもたぶん大丈夫。
25日(月)まで。
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- ごはんとともだち
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Where Does the Crime "Subversion of State Power" Come From?
水曜日のウーセルのBlogより、「これがなぜ『国家政権転覆罪』なのか?」。
早々と英語訳がHigh Peaks Pure Earthにも掲載されている。
トンドゥップ・ワンチェンが懲役6年の判決を受けたというのは、また悪いニュースだ。2009年が終わるその4日前、西寧で秘密判決が彼に出された。彼も彼の親族も、中国の司法当局から当然知らされなければならない司法手続きについて誰も連絡を受けなかった。老親を抱え、か弱い妻と4人の子の父親でもある35歳のアムドの農夫は、25分のドキュメンタリー映像を2008年3月下旬に撮ったことで逮捕され、1分の映像あたり3ヵ月という重い罰を着せられた。もし6年というのが判決を受けた日から起算するのなら、彼の刑期は1分あたり4ヵ月の長さになる!
トンドゥップ・ワンチェンは「国家政権転覆罪」で起訴された。この罪状をどう思うかと、ある外国人ジャーナリストは電話で私にインタビューしてきた。まぶたの裏に、決して忘れられない彼の映像のシーンが次々と現れてきた。見る度に涙を流さずにはいられなかったシーン、そこにはすすり泣きながら暗がりに座っている年老いた僧侶が映っている。
ダライ・ラマ法王の帰還は、最大の望みであり、夢です。 しかし、実現の可能性はなさそうです。 ダライ・ラマ法王、ダライ・ラマ法王に礼拝します。 法王のお名前を耳にするだけで、信仰と帰依、そして深い悲しみで心がいっぱいになります。 状況は絶望的です。 もう疲れ果てました。一人きりであてもなく、終わりもなくさまよい続けているようです。同様に、英国在住のチベット人で、映像を彼から受け取ったデチェン・ペンバの回想も眼に浮かぶ。 「数分話しただけですが、彼の決心と彼が重要だと考えることを実行する力に私は強い感銘を受けました。不公平な境遇にある中国支配下のチベット本土ではなおさらです。彼のインタビューに答えたひとりは雄弁に語っています。『中華人民共和国に生活するわれわれチベット人は、晴れた日の星のようだ。私たちは誰の目にも見えない』」。
そのジャーナリストに私は答えた。トンドゥップ・ワンチェンは特別な訓練をすることなく、単純なビデオカメラだけで、抑圧と差別に苦しみながら暮らす多くのチベット人の本当の思いと、現実的な望みとを収録しました。その目的はチベット人の心情を外の世界に伝えるためであり、これを「国家政権転覆の企て」というほど、国家というものはか弱く、脆弱なものでしょうか。ですから、トンドゥップ・ワンチェンの投獄は、別の視点から見れば、彼のドキュメンタリー映像の正しさを証明し、これを見た人々にチベット本土のチベット人がどのような境遇にあるのか完全に理解させることになるのです。私のBlogには、こんな中国人のコメントが書かれました。「中国共産党‥‥素人の写真家に重罪を課すとは中国共産党は偏狭すぎる。物笑いの種になるだけだ」。もっともこの他にはこんな寛大ではない意見もあったのですが。
「憲章77」の起草者のひとり、チェコのハベル前大統領は、中国の民主的知識人、劉暁波に出された懲役11年の判決に抗議し、胡錦濤主席への公開書簡を先週送った。その中で彼は、劉暁波への「国家政権転覆」という「北京の恥ずべき判決」についてこう書いている。
「知識人や芸術家、小説家、学者がそれぞれの本分で、思考し、重ねて考え、自問自答し、批評に甘えて、創造し、論争を試み‥‥、そのように実践するのが『国家転覆』と関係あるのだろうか。市民がそれぞれの考えとそれぞれの知識と常識の範囲で行動することが、自分たちが心配していることや自分たちの社会の将来について平和的に議論することが、国家保安を覆したり、将来を蝕んだりすることと関係あるのだろうか。それにも関わらず、行動し、連帯し、考え、そして自由に話すことが許されないようであれば、将来の国家の財産と精神は、埋もれたままになってしまう」。トンドゥップ・ワンチェンのような良心的な人間を悪者と扱うようでは、残念ながら私たちは未来を埋もらせるような国に住んでいるようだ。この国が憎悪と野蛮に沈んでいくことを私は心配している。
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Tibetan Documents on the Silkroad
3月の学習会のお知らせ。I love Tibet!の長田さん多忙のため、まだ掲載されていませんが、に掲載されました! ぜひカレンダーに丸をつけておいてください。あ、申し込み受付はまだです。(2/1、受付開始されました!)
亡命/併合半世紀 チベットの未来をいかに描くのか? 第8回 チベットの歴史と文化学習会 [日時]2010年3月6日(土)13:00〜16:30(開場12:30) [場所]文京区民センター3階 3-A [参加費]¥600 ◆特別講義「シルクロードのチベット文書」 講師:武内紹人(たけうちつぐひと 神戸市外国語大学教授) 20世紀初頭、敦煌やミーラーン(ロプノール地域)、コータンなどシルクロード沿いの諸遺 跡から出土した古チベット語文献。難解な古チベット文書の解読を通して、9~10世紀の シルクロードにおいてチベット語が多民族をつなぐ国際共通語だったことがわかってきま した。チベット文化の新しい側面を紹介します。 ◆映像 イギリス制作ドキュメンタリー映像『チベット─失われた世界』から (25 min.) 20世紀前半、中華人民共和国ができる以前のチベット。 人々の笑顔やラサの街並、寺院の僧侶たち、古式豊かな儀礼や自然など貴重な映像の記 録。 ◆パネルディスカッション 「ラサの民衆蜂起から半世紀を過ぎて─在日チベット人と語り合う」 チベットという国家が中華人民共和国に組み入れられて50年が経過しました。亡命/併合 半世紀に渡るチベットの状況をどのように捉え、未来をどのように描くのか? 在日チ ベット人たちと語り尽くす半世紀の総括と未来への展望。ディスカッションは適宜、会場 のチベット人参加者と繋ぎます。 発言者:ドルマ・ツェリン(介護福祉士)、テンジン・タシ(会社員)、西蔵ツェワン (医師)、渡辺一枝(作家) 司会兼:長田幸康(ライター/I love Tibet!HP 主宰) *発言者は都合により変更となる場合もあります。 【参加申し込み】 下記アドレスよりお申し込みください。 http://www.tibet.to/gaku8/ FAXで申し込みの場合はお名前、連絡先をご記入の上、下記よりお申し込みください。 FAX : 03-3229-1124 ※要予約。定員になり次第締め切らせていただきます。座席に余裕がある場合のみ当日参 加も可能です。 文京区民センター(シビックセンターの斜め向い) http://www.city.bunkyo.lg.jp/gmap/detail.php?id=1754 東京都文京区本郷 4-15-14 TEL:03(3814)6731 交通 ●営団丸ノ内線・南北線 後楽園駅徒歩3分 ●都営三田線・大江戸線春日駅徒歩1分 ●JR総武線水道橋駅 徒歩13分 ●主催:チベットの歴史と文化学習会 ●お問い合わせ:e-mail: trb.gakusyuukai@gmail.com
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Miran
3月6日の次回「チベットの歴史と文化学習会」では、神戸市外国語大学の武内紹人さんがシルクロード沿いの遺跡から出土したチベット語文献について話されるという。
その中に懐かしい地名を見つけた。ミーラン(米蘭)。私は1990年にここを訪れている。いまは文物協会がしっかりと保護しているのだろうが、当時は近くの村から遺跡への道なき道の脇に「自治区一級文物保存区/米蘭古城跡」と石碑があるだけで、まったくほったらかしの状態だった。
沙漠の中に3週間もいて、ようやくミーランの遺跡、そして久々の文明社会に触れた当時の記録から。
まるで2年前に読んだヘディンの探検記の挿絵のような風景が私の目の前に広がっていた。昨日と同じ沙漠の中に忽然と石組みの遺構が現れ、私は戸惑い気味にうなずいた。そうか。確かにスウェン・ヘディンと同じものを目にしているわけだ。本を読むのと違うのは、砂だらけの砂利道に沿って相変わらず電線が走っていることと、私が確かになま暖かい風を感じていることだけだった。
岩を組んで造った数百もの遺構は何の跡なのだろうか。ラクダの上から眺めながら脇を通過していく私の目にはそれが音譜のように見えた。ついでに荘重な鎮魂歌を私は思い浮かべた。
アンテナを天に巡らせた放送局のような大きな建物が丘の向こうに見えてきた。米蘭の新市街は想像以上の都会なのだろうか。新市街の入口がきょうの目的地。
しばらく進むと泥の遺構が間近に迫ってきた。これが古代シルクロードの都市帝国、米蘭の跡なのだ。
ラクダを下りていったんは歩き始めたものの、あんまり砂に足がとられるので私はまたラクダの足に頼ることにした。木片が砂の上に散らばる。木造の建物があったのだろう。板を切り出せるほどの大木はここらにはないから、遠く通商路を介して運ばれてきたに違いない。私は勝手にそう結論した。千百年前の都を目の辺りにして──その都に出入りする人々や異国の街の様子を目頭に思い浮かべて──ようやく私は敦煌からここまでその古代の通商路を辿ってきたのだと実感できた。もう人間関係なんてどうでもいい。宗教やら政治やらをうっちゃって、私はただ古代を想像することに没入したい。
さらに進むと、さっき新市街の放送局に見えたのが、泥を固めたパゴダの跡にすぎないのがわかった。まだ遺跡の中なのだ。塔の内部から調査用の鉄塔を組み上げてあるので、それがアンテナに見えたわけだ。並走する電線がその泥の一部を削ってまでまっすぐに張られているのが痛々しい。これほど大きなものが数々の嵐(カラ・ブラン)によく耐えたもんだ。それも時間の問題だろう。楼蘭の遺跡もきっとこれと同じ環境に曝されているにちがいない。
時を同じくしてウイグル人が中国政府の抑圧に対して大規模な反対運動を展開していたことは当時日本では報道されなかったし、また社会生活から無縁の沙漠の中にいた私たちもそれを知らなかった。
「新市街」と書いたミーランの現村は実はオアシスの開拓村だったのだが、その村には滞在できなかった。それが騒乱の影響だったと知ったのはさらに1週間後、実は私たちがいた新疆南部には外国人の旅行規制が敷かれており、私たちも旅を中止せねばならないと知らさせたときのことだった。私たちは規制線の中にいたのだ。
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More Death Sentences for Xinjiang Riots
西域に思いを馳せていたら、RFAの記事で現実に引き戻された。26日のRFA香港発の記事によれば、昨年7月のウルムチでの民族衝突に関与したウイグル人4人に死刑判決が出されたという。
新疆日報によると、名前からするとウイグル人と見られる4人の被告が「特に重大な犯罪」で起訴され、死刑判決を受けたという。死刑はもうひとりにも出されたが、2年間の猶予がついた。中国では死刑判決に猶予がついた場合、その後終身刑に減刑されることがある。
その他8人に終身刑を含む懲役刑が言い渡された。
昨年7月5日にウルムチで起きた衝突に関連した死刑判決はこれで少なくとも26人になり、そのうち9人は既に執行されたと見られる。
ウルムチでの衝突は、広州のウイグル人労働者への漢人の襲撃が発端だった。政府によれば衝突で200人近くが殺されたという。世界ウイグル会議のDilxat Raxitは、この「違法な」裁判を停めるために世界中から圧力をかけてほしいという。
「当局は公開手続きで進めているというが、実際には裁判は非公開で行われています。被告には代理人を選任するどころか、反論する権利さえ与えられません。弁護士は当局が選任するのです」。
ヒューマン・ライツ・ウオッチのアジア担当ディレクター、ソフィー・リチャードソンは、中国の司法制度の正当性に懐疑的だ。
「通常の、疑いがないような事案でさえ、私たちは中国の司法手続きについて深く広い懸念を持っています。しかもこれは特に慎重を要する事案です」。
彼女は4人の被告に容疑に関する証拠が示されたかどうか、また中国の司法制度で保証された権利が実際に与えられたかどうか疑念を投げかけている。
「中国の法廷は政治的な意図を持ちます。新疆でもチベットでも政府を批判する民主活動家も例外ではありません。政府を公然と批判すればこのようになるのだという見せしめのために、新疆では特にその傾向があります」。
法律に依拠した公平な裁判を実施し、すべての死刑判決を見直すよう各国から中国政府に圧力をかけてほしいとリチャードソンは呼びかけている。新疆当局は2010年の公安予算を2倍にし、社会不安を解消するため経済成長を促す政策を取ると発表した。警戒は依然として武力によって引き締められており、2000万人の住民に対してネット接続と電話が厳しく制限されたままだ。
12月には、民族衝突への関与が疑われ、プノンペンのUNHCR事務所に保護を求めていたウイグル人20人を送還するように中国政府がカンボジアに圧力をかけた。カンボジア政府は不法入国を理由にウイグル人たちを送還した。この事件でカンボジアは北京との関係を強化したが、米国政府は「互いの関係に深刻な影響を及ぼす」と警告した。
サイバーアタックに端を発した米中関係の悪化には、プノンペン事件に見られるような中国の傍若無人な振る舞いが透けて見える。
明日は引き続きRFA、チベットでの逮捕について。
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