Personal tools
Document Actions

Cheating on Tibetan Trial

Take a Action for Dhondup Wangchen

by Days posted at 2009-07-25 22:15 last modified 2009-07-26 01:21
ツゥルティム・ギャツオの判決書

"LEAVING FEAR BEHIND" の制作者で、長く行方不明だったトンドゥップ・ワンチェンがまだ西寧市の拘置所に拘束されていることがわかったのは、最近のことだ。
彼は昨年のチベット騒乱の直後、3月26日に拘束され、以後行方がわからなくなっていたのだが、アムネスティの緊急アクションによれば、軟禁中に一度脱走を企てて捕まり、暴力的虐待を受けているという。しかも(これは拘束されてからのことか、それ以前からなのか不明だが)B型肝炎を患っているものの、治療が受けられるにいるそうだ。
彼の家族が北京の李敦勇弁護士に弁護を依頼したが、西寧から追い返されてしまった、とITSNの発表で読んで、その理由を調べたところが、ウーセルのBlogに詳しく紹介されていた。題名は日本語で言うと「チベット人裁判でのいんちきは、法治国家中国の恥」。少し長いが日本語訳。

昨年、北京五輪が開催されるのと時を同じくして、"LEAVING FEAR BEHIND"「恐怖を乗り越えて」というチベットで撮影されたドキュメンタリーが公開された。このドキュメンタリーは、中国政府によるチベットの統治や北京五輪開催の意義、ダライ・ラマ帰還の願望など、チベットの人々の思いを集めたものである。
映画製作者のひとりは、トンドゥップ・ワンチェンというふつうのチベット人で、3月のチベットでの蜂起の際に拘束され、1年以上も行方不明になっていた。助手は2回拘束され、現在保釈中になっている。

最近の情報では、トンドゥップ・ワンチェンは青海省の西寧拘置所に拘束されているという。彼の家族は力を尽くし、北京共信弁護士事務所の李敦勇弁護士に依頼した。李敦勇は、昨年のチベット騒乱直後、拘束されたチベット人の弁護を行うという公開声明に署名した20人の中国人弁護士のひとりだ。
彼は最近、この事件調査のため西寧に出張したが、西寧拘置所でトンドゥップ・ワンチェンとは1回しか面会ができなかった。なぜならその地域の事件はその地域の弁護士しか扱うことができないという理由で、李敦勇がトンドゥップ・ワンチェンの事件に介入しないよう青海省司法部門と北京司法局が連合を組んで圧力をかけてきたためだ。李敦勇は北京に戻らざるを得なかった。

李敦勇によれば、トンドゥップ・ワンチェンは自身が違法行為を行ったとは認めておらず、公正な法律手続きが適用されるものと思っているという。彼の撮影行為は完全に違法とは言えず、刑罰に値しないと李敦勇は言う。当局は、トンドゥップ・ワンチェンの家族から北京の弁護士への依頼を封じ、被告人が自ら弁護士に依頼する権利を奪っている。もちろん当局がトンドゥップ・ワンチェンの弁護士を選任すれば、当局の有利に裁くことができるのは言うまでもない。

同時に、昨年起きた一連のチベットでの事件について、甘粛省でも同じような状況が生まれている。
夏河県ラプラン寺の僧侶2人、ツゥルティム・ギャツオとタプキ・ギャツォには、昨年3月15日の抗議活動に参加したことにより、甘南州中級法院の非公開審判で5月21日、ツゥルティム・ギャツオに国家分裂罪で無期徒刑、タプキ・ギャツォに国家分裂煽動罪で15年の有期徒刑が言い渡された。
2人は上訴したが、現在甘粛省安全庁の留置所に留置されている。当局が指定した弁護士の釜干に対し、2人の家族は苦労して北京瑞風弁護士事務所の李方平弁護士に二審の弁護を依頼した。

李方平が昨年のチベット騒乱に関して拘束されたチベット人の弁護を引き受けるのは、今年4、5月に続いて、これで3回目になる。
6月18日、李方平は2人の僧侶の家族に会い、二審の弁護準備を行った。
同日午後、李方平は安全庁の留置所へ行き、面会しようとした。留置所は安全庁内にあるが、門衛は彼の入庁を断った。やりとりの結果、謝涛という役職不明の責任者が出て来て、弁護士の面会に対応する担当者がいないと伝えた。その後、留置所の係員と電話でやりとりしたが、資格のある弁護士でなければ面会できないと繰り返すばかりだった。李弁護士は刑事訴訟法、弁護士法、7部委連合送文書などを元に説得したが、相手は「我々内部の規定だから」の一点張りで解決しなかった。

7月6日、李方平は再び蘭州を訪れ、2人の僧侶の審理を行う甘粛省高級人民法院刑事第二法廷の鄭裁判官に2回接触しようとした。
鄭裁判官は李弁護士に、あなたは家族に依頼されているかもしれないが、本人たちは既に別の弁護士を依頼しており、それが優先されると話した。李方平は、別の弁護士というのは裁判所が指定した弁護士なのかと確認したが、鄭裁判官はそれを否定し、あくまで本人たちが依頼したと話した。
2人の僧侶の家族にしてみれば、彼らは蘭州を離れられず、お金も持っておらず、しかも重罪を宣告されている身でどうして勝手に弁護士を頼むことができるのかということになる。李弁護士が留置所に面会に行けないのに、「本人たちが依頼した弁護士」はいったいどうやって留置所へ行くことができたのかという点も矛盾している。裁判所でなければ、安全庁が手配した弁護士なのかもしれないが、捜査機関が手配した弁護士にいったいどうやって容疑者の法的権利を守れるというのだろうか。

このような状況は、「活仏爆破事件」を連想させる。当時、テンジン・デレク・リンポチェ(阿安扎西)の家族は張思弁護士に弁護を依頼したが、弁護士への依頼は本人が行わなければならないと四川省高等法院に拒否されたのだ。当時の過程は王力雄が「阿安扎西の上訴が急展開した」とリポートにまとめている(原文では引用されているが、訳は省略)。やや違うところはあるが、当時の関係者が思いついた非常手段が、現在では多用されているようだ。

事態はさらに進展している。新疆ウルムチでの「七五事件」発生後、北京司法局は北京の各弁護士事務所に通達を出した。「発生した事件の本質を理解し、国家統一と民族団結を守る立場として、司法についての論評は慎重に行い、この事件についてメディアやネットなどでの発言は慎むように」「また本事件に関する法律相談を受けた際は慎重に検討するように」「それ以前に弁護士会で勉強会を行う際には当局に報告し、自発的に司法行政機関と弁護士協会の監督・指導を受けるように」といった内容である。
2008年のチベット騒乱直後、北京の弁護士21人が連名で、法律的な援助を必要するチベット人を助けるとの声明を出したことがあった。今回の司法当局の通達は、こうした動きを事前に封じ込めるための警告であろう。
李方平弁護士は、このように弁護士と事務所に対して圧力をかける当局を批判している。「これは弁護士の独自自主権に対する干渉だ。司法の独立のためにも、弁護士は自分が引き受けた事件について完全に責任を負わねばならないが、当局はこのような方法で司法に関与しようとしている」。
今年弁護士免許更新審査が難しくなっている江天勇弁護士らが引き受けたチベット人の裁判が当局の意図通りに進まなかったため、今回の当局のやりかたは昨年のチベットに対して行ったよりも先手を打っているようだ。
「昨年の経験からすると、1回起きたことがその後の予防に使われている。しかしそれは法に即していない。刑事訴訟法と弁護士法は被告と弁護士の権利を明確に規定しており、法律に基づいて依頼を受けた弁護士は、その権利が保障されるべきだ」と江天勇は言う。

チベットの僧侶をはじめ、チベット人、ウイグル人は普通の市民であり、中国の国民なのだから、彼らにも公正な司法審理を受ける権利があるはずだ。中国当局は「法治国家」のイメージを守るためにも当事者の権利、特に、最も重要な権利である当事者ないしその家族が弁護士を依頼する権利を保護すべきではないだろうか。
もしこの最低限の権利さえ保障できないのならば、「法治国家」は口先だけの嘘にすぎないことになる。当事者が自分で弁護士を依頼する権利が損なわれ、弁護士の独立も守られないとなれば、これは中国司法の危機と言わざるを得ず、世界中の人権団体の関心を呼び、非難を受けることになるだろう。

ウーセルはきょうのエントリーに、トンドゥップ・ワンチェンの解放を求める胡錦濤主席宛ての請願文を書いており、その中でも「本当の法治国家であるならば、市民には公平な司法審理を受ける権利、その人の利益を守る権利がある」と訴え、トンドゥップ・ワンチェンへの虐待、肝炎治療がなされていないことにも触れている。 これは、ちょっと思っていたよりも深刻な状況だ。
The URL to Trackback this entry is:
http://www.mobileplace.org/dias/blog/cheating-on-tibetan-trial/tbping
Add comment

You can add a comment by filling out the form below. Plain text formatting.

(Required)
(Required)
(Required)
(Required)

« September 2010 »
Su Mo Tu We Th Fr Sa
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
Recent entries
Damming Tibet's Yarlung Tsangpo days 2010-09-04
Mining Lead to Standoffs with Tibetans days 2010-08-31
Tibetan Petitioners Killed in Palyul days 2010-08-25
Monks Protest Amid Festival Tensions days 2010-08-17
Life Sentence for Yak Hotel Owner days 2010-08-15
Tashikaraura days 2010-08-14
Truth in Drugchu days 2010-08-10