Irouzaki , South Point of Izu
土手上の遊歩道を走って、弓ヶ浜大橋を渡り、手石の水産センターで伊勢エビを眺めて、青野川の向こうに人気のない弓ヶ浜海水浴場を見る。釣り人と、ワゴンの中で手持ちぶたさに待つその家族と。
岬のトンネルは新旧ふたつ並ぶが、旧道は反対車線側。渡るのがおっくうで、新しい2車線のトンネルを通ったが、歩道がなく、後ろから来るクルマにモト、クラクション鳴らされる。トンネルの先の小稲湾の景色に目を奪われながら、私もモトも互いに反省。
下流、大瀬と、海沿いに点在する漁村を上り下りの峠道でつなぎつつ、西へ進む。海岸を走っているせいか、風が強くなってきた。下りはスピードが出ないし、上りはもっとつらい。ぶんぶん走る他県ナンバーのクルマのせいか、歩道が完備されているのが助かる。おかげで好きなところで休み休み走ることができる。
ロードレーサーの一軍とすれ違う。手を振って挨拶してくれる。ローディーはこっちが手を振っても無視して走り去っていくことが多いので、ちょっと嬉しい。かと思えば、同じ青いロードスターが次から次へ私たちを追い越していく。その数10台以上。驚いた。
距離からすると、そろそろ石廊崎なんだけどな、と思いつつ、地図を広げると、本当にあと少しだった。が、花狩園を過ぎ、釣り船が泊まる漁港の先から駐在所までの数百メートルが激坂。あきらめてサドルから降りて、2人、それぞれ押しで歩く。
坂の頂上からトンネルが見える。石廊崎へ行くのに地図とにらめっこ。高低差があるので、地図での直線距離が早いとは限らない。でも、遠回りして、おまけに上り下りがあると余計に腹が立つ。モトが言うには、トンネルも上り坂に見えるらしい。で、その手前を左折して、細い道を石廊崎港へ走り降りた。
石廊崎港は、断崖絶壁の入り江の奥にある天然の船着き場。奇妙な形をした遊覧船が何隻か舫ってあるが、観光客の姿はない。岬への誘導標識の先は、断崖絶壁を斜めに上る遊歩道。えー、登るのー!と叫ぶモトに、土産物屋のおばちゃんががんばれ、と声をかける。
さすがにペダルを漕いでいくわけに行かず、ひたすら歩いて押す。階段でないのが救い。港に小さな漁船が帰ってきた。
遊歩道は尾根に出たところで終わり、下り坂が岬の先端まで続く。立ち入り禁止のロープで仕切られた向こうは、閉鎖されたジャングルパーク。打ち捨てられて無人のカフェテリアの中に、ベニヤ板のピエロが笑っている。危うく道の反対側の断崖に落ちるところだった。
石室神社の鳥居をくぐり、その先で自転車を止めた。岬も灯台も神社の境内になるらしい。階段混じりの遊歩道を下りていくと、風の強い断崖の上。崖の下に三徳山の投入堂のような社務所がへばりついている。強い風に飛ばされそうになりながら、ようやく岬の突端にたどりつくと、伊豆七島の案内板があった。七島に加え、神子元島までくっきりと見える。
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