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Nigishima, Coast of Fractale

by Days posted at 2009-10-26 00:05 last modified 2009-10-25 23:31
2009-08-26早田トンネル

2009-08-26賀田湾

2009-08-26甫母

2009-08-26二木島駅

最大の難所、九鬼への山越えを最初に突破したので、あとは岬ごとのアップダウンが続く道をたどるだけだ。国道とは言え、クルマは非常に少ない。半分以上はダンプカーで、おそらくこの先に大規模な造成現場があるのだろう。
早田トンネルの入口にガードマンがいて、そのダンプカーを誘導していた。トンネルに入らず、旧道のほうを出入りしているというのは、災害復旧工事だろうか。「何の工事?」と聞いたが、答えは「知らない」とのこと。
早田トンネルの中は下り坂だった。広い歩道が整備されていて助かる。連続する三木浦トンネルは途中がカーブしているので、出口がなかなか見えない。あまり気分のいいものではない。しかも2つのトンネルを通過するあいだ、クルマとはすれちがわなかった。
坂を下っていくと、「三木小学校」というバス停がぽつんと立っていた。見回すと斜面の下に校舎があった。小学校があること、そこにバス路線が通じていることに、驚いた。この「ふれあいバス」八鬼山線は、1日4本、尾鷲市内から九鬼、早田経由で三木里まで行くらしい。
三木浦入口を過ぎると、また国道は上り坂になる。賀田湾の対岸に、落石シェルターのある道が見える。あそこまで行くのか、と思う。

三木里で雨になった。ちょうど集落の中だったので、民宿のピロティで雨宿り。17時少し前。あとどこまで行けるだろうと、また地図に目を落とす。貨物列車が通り過ぎていく。三木里駅が近いが、尾鷲へ帰る列車の時間を考えると、もう少し先までいけそうだ。2つ先の二木島を目指すことにした。
モトがトイレに行きたいというので、探す。海水浴場の駐車場にあった。雨に降られて水着の一団がちょうど海から上がって来たところだった。
通行量の少ない国道に不釣り合いな緑色の有料道路案内。熊野尾鷲道路の三木里IC入口が近いらしいが、できたばかりと見えて、手持ちの地図には載っていない。みんなそっちへ行ってしまうから、国道にはあまりクルマが走っていないのだろうか。あとで調べたら、尾鷲から三木里までの短区間が供用されていて、まだ無料なのだそうだ。
養殖技術試験場のある小さな港町、古江町を過ぎて、賀田へ。三重交通色の「ふれあいバス」ハラソ線とすれちがった。ハラソとは何のことか?

賀田の小さな港は、川の水が豊富なのか恐ろしいぐらいに澄んでいた。フラクタル曲線のようにでこぼこになっている湾をぐるりと回る。この先には曽根トンネルと梶賀トンネルがあるのだが、賀田港と国道の分岐はなぜか国道のほうが狭い。しかも「甫母地内全長8メートルは通行不能」の案内に不安を覚える。
入り江のほとりに曽根トンネルがぱっくりと口を開けていた。いままでの峠道のトンネルパターンと違って、トンネル内がひたすら上り坂。緩いので、ペダルを漕いで行けるが、1300メートルもあるので、なかなか出口に着かない。照明は明るいし、広い歩道もあるし、できたばかりできれいなのだが、それにしても1300メートル。
トンネルを出たところは谷を渡るコンクリート橋の上で、その先は梶賀トンネルに吸い込まれていく。
国道311号の全通したのは2001年11月。それまでは、この橋の下の梶賀が北側の行き止まり、須野が南側の行き止まりだった。10年以上前の地図には梶賀湾を橋梁で渡り、トンネルをうがって、その先の断崖を海上橋で結ぶルートが点線で描かれていたのだが、途中で計画変更して結局1キロ以上ある長大トンネルを2つ掘り直すことになったようだ。トンネルだらけの日本国内では、この程度の掘り直しは無駄とは言わないのかもしれない。
梶賀トンネルは全長1376メートル。緩い上り坂はトンネルを出てもまだ続き、須野トンネルでようやく神須ノ鼻の峠を越えた。ここからが熊野市だ。

須野の入り江。対岸の断崖上に続く国道と青い案内標識が見える。頼むからあまり下らないで、そのまま断崖上をつないでほしいと願った。急いで入り江を回ると、さっきの標識のところに出た。「甫母地内全長8メートル以上通行不能」だ。ここまで書かれると甫母とはどんなところなのか興味が湧いてくる。
またもや峠道でその頂上、楯ヶ崎展望台でひと休憩。「『神の戦ひたる処』望むビューポイント」と書かれた案内板の写真は美しい夕日だが、きょうの天気は雨のち曇り。雨が降っていないだけましだ。眼下に、断崖に打ち付ける波を見る。
「甫母(ほぼ)とは含まれるを意味し、二木島湾の一小海湾をなしていることからその名がついたと伝えられています」と案内板に書かれているのは、入り組んだ図形を拡大するとさらに細かく入り組んだ図形が見えてくるフラクタル図形の説明ではないか。列車の時間を考えると、あと走れるのは15分か。あまり時間がない。
甫母の国道未改良区間はその先にあり、断崖を削った1車線の道にガードレール代わりの仮設ロープが張られているだけという坂だった。カーブの連続で見通しは効かず、もしクルマで走っていて、対向車が来たらと思うと恐ろしい。甫母の集落内は堤防と民家のあいだの狭い空間が国道として利用されていて、その先には直角のカーブ。これは確かに「大型車通行不能」にしておいたほうがよい。

岬への坂道を上がって行くと、ようやく未改良区間が終わり、センターラインありの2車線路に。しかし私たちは二木島駅へ行くので、国道を外れて港への道をたどった。これも甫母と同じような堤防と民家のあいだの狭い道だ。銀色のヘルメットをかぶって自転車で通り過ぎるモトを、老人たちが不思議そうに見ている。入り江の奥が小さな漁港で、短いコンクリート橋で川を渡る。近所の子供たちとすれ違う。もう遊びはおしまい。家に帰る時間だ。
駅の入口は、線路の鉄橋をくぐったところで、スロープを上がった先に駅舎があった。駅は集落の中に築かれた築堤の上にあって、ホームからは入り江が見渡せる。列車到着まであと5分。無人の駅舎の裏に2台の自転車を停めた。

Nine Devils Road Nine Devils Road
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by Days last modified 2009-10-25 23:31
Category(s):
ときどき旅
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