Ogubashi Street
クルマが生活の一部になった頃から、尾久橋通りへよく通うようになった。新宿、池袋、銀座、上野といった繁華街にはクルマは停めにくいし、電車で行ったほうが早い。むしろそうした場所は平日に行き来していて、だいたいの用を済ませられるので、休日は逆に「郊外」に向かうのだ。
尾久橋通りが延びる足立区を郊外などと言っては失礼なのだが、本当の郊外に出るには時間がかかりすぎるのだ。かくして、ファミレスやファーストフード、量販店、回転寿司、ガソリンスタンド、カー用品店などが道路沿いに多く立ち並ぶ尾久橋通りで「郊外」を疑似体験する。
尾久橋通りは地図に線で引いたかのように西日暮里駅前からまっすぐ北に延びる。熊ノ前までは信号の多い下町の道で、おまけに上空を走る新交通システム工事のためにたびたび車線変更があるから、うっかり前を走るバスに追突しないように気をつかう。
赤土小学校前の小さなモスバーガーが気に入っているが、残念ながら駐車場がない。クルマを停められるのは、隅田川と荒川の中州に2005年にできた家電量販店ケーズデンキから先になる。新交通システムの駅ができると、駅直結になるケーズデンキには巨大駐車場があるが、いつもそれほど混雑している印象はない。
荒川を渡り、首都高中央環状線をくぐったあたりから、尾久橋通りらしさが出てくる。洗車スタンド、焼き肉系・イタリアン・和食系なんでもござれのファミレス、中古車専門店、コンビニ、パチンコ屋‥‥。どれも駐車場を入る道を間違えれば、裏道はまるで迷路だ。昔の地割りをまるで無視してまっすぐ新しい道ができた結果である。
昨年新しくできたセブンイレブンのあたりに新しい駅ができるらしい。きょうはそこで走行テスト中の真新しい車両を見た。その向かいがサイクルあさひで、モトのGIANTもここで取り寄せてもらったし、マニアックなものでなければだいたいの小物はここで手に入る。
江北四丁目の交差点を右に入ると、ゴルフ練習場の向こうにホームセンターのドイト。中越地震があった時にはこのドイトを訪れていて、ゴルフ練習場のネットを支える高い柱がゆらゆら揺れるのに驚いたのだが、練習場は最近取り壊されて、どうやらマンションになるらしい。巨大とは言えないものの、ホームセンターらしいホームセンターのない都内からだと、真っ先に思い浮かぶのがこのドイト。子供が同級の父親連中ともここでよく会うのが不思議。
環七が交差する陸橋下にあるオートテックは、以前22時までやっていたので、仕事帰りにちょこまかと通ったものだが、今年になって21時までになってしまった。
環七を過ぎてさらに走って行くと、両側に緑の広場が広がる。舎人公園だ。尾久橋通りはさらに都県境まで続いて、埼玉県に入るやいなや直角に曲がって西へ向かうのだが、この舎人公園あたりまでが私の行動エリア。まずだだっぴろいのだが、この季節には池もなかなかよい。北側は新交通システムの車庫が建設されるために一部閉鎖となっており、このあたりが完成するのが楽しみ。
子供をたくさん乗せたワンボックスに紛れて、私もその1台になる。少し安心する。何をするにしても、子供を連れていることで受ける視線を気にしないで済む。「郊外」へ通うのは、だからなのかもしれない。
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