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Outer Coast of Boso

by Days posted at 2008-05-30 11:40 last modified 2008-05-30 17:24
2008-05-05一宮海岸

2008-05-05太東海浜植物群落

2008-05-05上総興津

2008-05-05勝浦市大沢

外房線の踏切を渡って、東へ走る。コンビニに寄って、持ち歩き用のPETボトルに麦茶を満たす。ついでにタイヤのエアーを確認。道路はまっすぐ海岸へ向かっているのだが、少し北上して宮川沿いを河口まで走ることにする。海岸沿いの県道が川を渡る橋のたもとを過ぎると、その先は砂州と砂浜だった。テトラポッドの合間にサーファーが漂っている。きょうはいい波なのだろうか。
もう11時近いので急がねば。海辺の道は少し南下すると防砂林に遮られた。県道に戻る途中で、並行する自転車道を発見。案内板によると九十九里一宮大原自転車道というらしい。県道沿いに建てられたサーフショップや倉庫、乗馬クラブ!の裏手に続く道だが、案外段差が多くローディは敬遠しそう。MTBじゃないと有効活用できないのだが、地元の子供たちと私のような稀なMTBツーリストとのために、道路特定財源が使われているらしい。

最近チベットのことに熱中しているので書きにくかったのだけれど、たまには旅の話を書いてみる。
そもそもは3/1の社員旅行(その会社の社員でもなかったのだが)にMTB担いで箱根まで行って、そのついでに芦ノ湖西岸を走った(まだところどころ雪が残っていて、その北の仙石原自転車道ともども雪解け水と泥のミックスを全身に浴びながらの行程だった)ことを書こうと思っていたのが、14日にラサでのデモと鎮圧の話が伝わってきて、それどころじゃなくなった。

それで書くのを忘れていたけれど、今シーズンはかぐらに1回、ガーラ湯沢に1回、スキーに行った。かぐらはボード持って、ガーラは子どもにスキー教えるのでスキー板担いで。3/20のガーラは暖かい日で、べたべた雪だった。
モトと一緒に沖縄まで太平洋岸を走り継ぐ旅は、伊良湖岬で中断中。その先鳥羽からの三重県内は数日かけないと難しそうなので、2人、まとまった休みが取れるのを待つしかない。MTB担いでひとりハードな山越えをするのも、それなりに地形を調べたり準備がいる。
それで、仕事の合間にひとりで気軽に進められる行き先として、房総半島の太平洋岸沿いを選んで、5/5に上総一宮駅前を走り始めた。

太東崎灯台への道は次から次へとやってくるクルマで混雑していて、警備員が駐車場へ誘導していた。歩く観光客に注意して、小山の頂上へ自転車を漕いで行く。頂上の広場ではイベントをやっていた。海に向かって叫ぶ大声大会だ。小学生が「アイスクリーム喰わせろ!」と叫んでいた。町長さんもいて、ニコニコしていた。
戦時中の高射砲の砲台が目立つ。南側の海岸線の展望は絶景。夷隅川の河口、まっすぐに大原へ続く海岸線。
海沿いには天然記念物の海浜植物群落があって、ハマエンドウが紫の花をつけていた。河口の入江は少し複雑で、1キロほど遡った国道の江東橋を渡るのにだいぶ迂回しなければならなかった。

広い農家にこいのぼりが。国道はまだ渋滞していて、まあクルマで来たら大変だ。橋を渡り、夷隅川の対岸をまた河口へ。川の向こうにさっきのこいのぼりが見えている。堤防上の道は釣り人が多く、竿をふんづけないように気を使う。小川を渡り、ヴィラ・スピカという保養所を回って海岸線の砂州へ。保養所の前には郵便ポストがあったから、以前はかんぽか、年金関係の保養所だったのかと思う。
海岸線には小さなトイレ小屋があって、その裏からまた舗装された自転車道が始まっていた。しばらくは快適に飛ばすが、海が見えるようになると次第に砂が多くなり、砂山の上を突破して走るようになり、ついには押しになってしまった。
バーベキューをしている人たちのウッドデッキも砂の山。でももう大原海岸。海水浴場の入口を出て、塩田川に架かる橋を渡り、漁港へ。八幡岬へ向かって港沿いに走り、この先行き止まりの標識を見て、大原駅方向へ曲がる。駅からも国道からも少し離れているせいか、古い漁師町の風情がよく残っている。
国道には戻らず、海岸沿いの山中をうねうねと続く田舎道を走る。緩やかなアップダウンがあって、サミットはトンネルだったりする。
地図には載っていない真新しい2車線路が出現して戸惑いながら、バイパスであることを期待してそちらへ進んだ。道は「!」の標識とともにクルマが入れないほどの細い道に変わり、民家の軒先で犬に吠えられながら、集落を一周して地図にある行き止まりの道に合流。大船谷の集落を一周しただけだった。

部原海岸入口で国道から離れて海沿いの道へ。とにかく海へ、海へ向かっていけば勝浦に抜けられるはずだ。途中にはいくつも小さな漁港があって、なんだかずいぶん遠くに来たような錯覚を覚える。
川津港は人気が少なかったが、「新勝浦漁協」という看板を目にして、イージス艦「あたご」と衝突した漁船のことを思い出した。遺族や僚船を取材しに報道陣が押し掛けたのは、こんな静かな漁村だったのだ。
知らずのうちに道を間違えて勝浦の市街地に入っていた。地図を見ていたら、杖をついたリハビリ中の男性とその奥さんに声をかけられ、勝浦灯台への道を教えてもらった。急な坂道を上がって行くのだが、道を間違えて途中から下ってしまい、トンネルを抜けてまた川津漁港の端に出てしまったりする。それにしてもずいぶん急峻な崖っぷちに民家が建っているものだと感心する。以前勝浦に来たときにも、かなり道に迷った記憶がある。
国道をさらに東へ走り、鵜原の海岸沿いの道に入る。大型車が入れないトンネル続きの剣呑な道だ。休日のドライブカーが行き交う。トンネルを歩く家族連れがアイスクリームを食べている。
海中展望塔が見えて、そこで一休み。さっきのアイスクリームはここで売っていたらしい。営業時間が終わってレジを閉めているおばちゃんに、アイスひとつだけ、と頼んで売ってもらって、海を眺めながら食べる。
展望塔も入場時間が終わっているが、「本日視界不良のため割引料金」との貼紙がしてあった。2組の家族連れが、裸足で海に入って遊んでいる。

どこかでキャンドルヴィジルを営むことにするが、ちょうど雨が降ってきた。そろそろ潮時かと思う。
興津港へ行く途中に小さな公園があって、盛り土の上に東屋が立っている。あそこだ。近づいてみると東屋ではなく藤棚だった。雨は防げないけれど、それほどひどくもない。手前の岸壁は波がもろにぶつかるらしく、派手に砕ける波頭に、子供たちがきょう声を上げている。タイミング悪く、地元の子らしい女の子2人連れがやってきて、隣のベンチで愚痴話を始める。あんまりヴィジルって雰囲気じゃなくなってしまったが、とりあえずキャンドルに火を灯した。

雨があんまりひどくなるようだったら上総興津駅でおしまいにしようと思ったが、逆にあがってしまった。もう1駅、行川アイランドまで行くことにして、そこでの電車待ち時間対策に、興津のスーパーで柏餅を買って行く。きょうはこどもの日。
旧道はクルマが少ない。緩い上り坂で小さな峠を越える。並行する単線の線路を、短いローカル列車が通り過ぎる。浜行川の集落を過ぎると、左側に広大な駐車場が現れた。入り口は鉄パイプで封鎖され、1台のクルマも停まっていない。その先には大型バス向けのロータリーと、閉鎖されたテーマパークの入り口。近づくと、その向こうに真っ暗なトンネルが口を開けていた。営業当時はそのトンネルを抜けて園内に入る趣向だったようだが、この黄昏時にはただ恐怖感を覚えるだけ。
国道を挟んだ反対側に行川アイランド駅。あたりに民家もなく、こんなところで列車を待つ気にはなれず、さらに先に進むことにする。
次の安房小湊まではトンネルの連続だ。いつものように旧道を選ぶが、いたるところに「落石注意」の看板、海側は断崖。しかも意外な急登があったりして、昼間だったら爽快な気分になるのだろうが、夜走る道ではなかった。対向して軽トラがやってきて、少しほっとした。向こうは何でこんな時間にこんな道を走っているのかと、きっと怪しんだだろう。
きわめつけは、真っ暗なトンネルだ。出口が見通せなかったら、まず引き返していただろう。入り口脇の林の中で何かがガサリという音がして、飛び上がる。脅かすなよ。そんなこともあって、全速力で駆け抜ける。本当に背筋が寒くなった。
誕生寺が見えてきてようやくほっとする。本堂の裏手に出たので、自転車を停めて本堂の前で手を合わせる。旅館が建ち並ぶ鯛の浦の手前に、遊覧船の港の岸壁があって、その向こうに鴨川の町の明かりが見えたので、岸壁に上がって再びキャンドルに火を灯す。少し風が出てきたが、キャンドルの炎が消えるほどではなかった。

Category(s)
ときどき旅
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