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The Rainy Table

by Days posted at 2009-03-20 00:40 last modified 2009-03-20 00:40
伊藤ガビン謹製のチラシ

三軒茶屋のシアタートラムへ "The Rainy Table" を観に行く。
かつての玉電、東急世田谷線のターミナル駅に併設された小さな劇場だが、野心的な活動で知られていて、以前は子ども向けのワークショップにうちの子を通わせていたこともある。
で、この公演、知る人ぞ知るダンスカンパニー「珍しいキノコ舞踊団」と新世代のメディアアーティスト「plaplax」のコラボレーションで行われた。この2組を引き合わせたのは、5年前にできたYCAM山口情報芸術センター。大垣のIAMAS、金沢の21世紀美術館と並んで、日本のメディアアートを引っ張っている拠点のひとつが、このYCAM。せわしない東京ではなく、一見地味な地方にこうした拠点ができ、運営が続けられているのは嬉しいことだ。

学生時代、スキー合宿に参加すれば体育の単位代わりになると言うので長野の野沢温泉で合宿をしたことがあったのだが、ここで同室になったのが「珍しいキノコ舞踊団」のプロデュースを手がけるOさんだった。互いに1,2年で体育の単位を取りはぐれ、3年になってから合宿で一気に単位を取ろうと悪だくみしていたのだった。
「珍しいキノコ舞踊団」はその頃まだ、少し毛色の変わった演劇サークルといった見られ方をしていたが、やっている当人たちはかなり本気だった。ステージの背景にプロジェクターで映像を投影するというのは新しい試みだったし、ジョグシャトルで編集されてありえないような速さで踊る映像の中のダンサーと、ステージ上の現実の肉体とが融合して見えるのも、なかなかキノコらしい演出だった。

そして、大学の教授の紹介で関わったメディアアートの高校生向けワークショップで、一緒にアシスタントをやらせてもらった仲間が、plaplaxの近森基くん。このときの5人は他にも建築家や、農業ITコンサルタントなどてんでばらばらに少しずつ変わった方角に転身しているのだが、近森くんは筑波大学大学院時代に文化庁メディア芸術祭のグランプリを取って、一気にメディアアーティストとして開花した。
もう学生の頃から何年も経つのに、別々の知り合いだった人たちが、知らないうちにコラボレーションをしているのが、なんだか可笑しく思える。確かにベクトルは一緒だけれど、近森くんだって今夜まで私が「珍しいキノコ舞踊団」のファンだとは知らなかったのだ。

さてそのステージ。既に山口では2回公演しているが、今夜が東京での初演。客席は完全に埋まって、立ち見もちらほら。
雨音、雷鳴から、テーブルを前にして女の子が椅子に腰掛けているところから、冒険が始まっていく。音楽はBufallo Dauguterの大野由美子、まあるいキュロットが特徴の衣装はAOMI、プロモーション関連のデザインは伊藤ガビン。1970年代生まれにとっては驚くほど豪華なスタッフ。
中盤にはキノコらしい映像とダンスとの融合がこれでもかというほど展開され、それがplaplaxの魔術によってパワーアップしていく。
シアタートラムでのパワフルな公演は、22日まで続く。既にチケットは完売かもしれないが、当日の立ち見でも、体験する価値はある。

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