Yokohama
品川駅から京浜急行に乗り換え、平和島駅前の駐輪場に停めた自転車に戻る。きょうはリヒトは留守番。夜更かしのモトを起こして連れ出すのにまた時間がかかってしまい、平和島に着いたのは11:30すぎ。
高架下の駐輪場でモトの自転車に空気を入れる。よかった。パンクしていたわけではなかった。きのうはほとんど空気の入っていないMTBタイヤで30キロ以上を走ってきたのだ。悪いコンディションに気付かないほど怖いことはない。
国道15号線を南下する。京浜急行線沿いの道で、つまりはほぼ旧東海道だ。野球クラブの帰りの子供たちに追いついたり抜かされたり。短い商店街の入口で選挙の街頭演説をしているのを横切る。京急の駅をいくつか過ぎるうちに、いつのまにか六郷橋まで来てしまう。側道を走っていって、多摩川の土手を上がり、さらに階段を上がると都県境の橋の上。いよいよ神奈川県だ。
旧東海道は川崎に入ってすぐ細い路地となるようだが、構わずに15号線をたどった。川崎・鶴見の市街地に入ると、交差点に歩道橋があったり、地下道をくぐらねばならなかったりして、少し厄介だ。迷路のような地下道でモトを見失いそうになってあせる。「ゴム通り入口」なんて交差点の名前に、工場街らしさを感じるが、このあたりも工場跡地にマンションがにょきにょきと立っている。融資先が減った銀行が撤退した後の交差点角は、マンションのモデルルームだ。
六郷橋から幅の広い国道に、同じように幅広の歩道を走ってきたが、鶴見の汐見橋から途端に道が狭まる。JR鶴見線の国道駅入口。ホームの下に薄暗い飲み屋街が連なるが、昼間から開いている店はなさそうだ。鶴見線の駅はどれも無人駅なので、ホームまで上がってみる。私鉄駅の趣きだが、日中の電車は30分に1本。線路の向こうに運河のような鶴見川が見える。
ホームの下の飲み屋街の反対側から出ると、交通量の少ない旧東海道。生麦まではこの道をたどった。キリンビールの工場正門は国道ではなくこの旧道に向いていて、その歴史を感じさせる。が、この正門前でモトが転倒。靴裏にガムが貼り付いたのを気にしているうちにバランスを崩したらしく、悔しくて泣いている。工場の警備員よりも、正門前の雑貨屋のおばさんが、何事かと顔を出してくれた。
生麦から先は、工場地帯を向こうに望む運河と、京急、JRの線路とに挟まれた味気ない国道だ。それでも子安あたりでは、テレビドラマのロケが行われていた。興味もなく、先を急ぐ。もうとっくに昼は過ぎていて、おなかが空いている。モトはコンビニのおにぎりで構わないと言い、いよいよみなとみらいが近づいてきたので、臨港パークあたりで昼食と考えて、神奈川警察署前のローソンで食料調達。が、臨港パークまで走るつもりが、中央市場からの橋が未完成なのを見たとたんに高速脇の神奈川公園に吸い込まれて、おにぎりを広げていた。
橋を渡ってみなとみらいに入る。曲がるところを間違え、混雑しているBLITZまで来てしまった。団体ツアーの観光客に行く手を阻まれる。その向こうの空き地には特設のテレビスタジオ。その先は更地とマンション建設地の高いスチール塀で、こういうニュータウンはどうも気分がよくない。
パシフィコ横浜の脇に出るが、ここでも観光ツアーと、展示ホールへの搬入出の人たちに遮られる。もうあきらめる。赤レンガ倉庫の向こうの岸壁で一休み。向こうの大桟橋には小さめの客船が横付けになっている。観光客で賑わう倉庫の端には、引き揚げられた「不審船」を展示する海上保安庁の資料室があり、そこだけちょっとものものしい。
大桟橋の客船ターミナルはすっかり新しくなったが、その入口の交差点は昔のまま。入口を横切る貨物線は歩行者専用のデッキになったが、街路樹も周りの店も、私が高校生のとき、上海に旅立った頃と雰囲気は変わっていない。
山下公園に入って岸壁沿いを氷川丸まで走り、どうやって本牧へ抜けようか思案する。ホテルニューグランドの脇から山下町に入る。よそ見をしていたモトが、車道と歩道を隔てる段差に乗り上げて転倒。相当痛かったらしく意気消沈している。走り始めたのが遅かったけれど、そろそろ限界かもしれないと思う。
本牧へは新山下を回るのが早いのだが、自転車の機動力を生かして、元町商店街へ。日曜日の賑わいは推して知るべし。さらに親子連れMTBの不自然さも想像に易い。メインストリートは反対向きの一方通行なので、フェリスの下の裏道を抜けて山手トンネルの入口にたどり着く。新旧ふたつのトンネルが口を開けているが、旧道のほうは歩道が通行止めだったので、反対側へ渡る。
アーケイドだった本牧通りは信号が多く、結構長く感じる。同じ本牧でも米軍から返還された宮原に入ると、風景が一変する。マイカルの手間のいつもの公園で休憩。あとはどこまで行こうか。
磯子から357線、つまり首都高湾岸線の下を走り、駅の裏を通って、新杉田の駅前に出たところで、いい夕暮れになったので、ここできょうはおしまい、とした。聖天橋の大きな再開発ビルの前に自転車を停め、電車で引き上げた。
帰って宿題もやらねばならないし、沖縄は自転車で行くにはまだ遠い。
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